医師が【医療脱毛とエステ脱毛の併用】は可能か?を詳しく解説!
記事監修
グランツクリニック院長
永嶋 啓一
経歴
2013年 | 埼玉医科大学 医学部 卒業 |
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2013年 | 埼玉医科大学総合医療センター 形成外科・皮膚科・麻酔科 |
2015年 | 品川美容外科 勤務 |
2016年 | 品川美容外科 品川本院 主任 / 新潟院 院長 |
2016年 | 東京中央美容外科 宇都宮院 院長 |
2018年 | 東京中央美容外科 新宿院 院長 |
2019年 | 銀座国際美容外科 勤務 |
2019年 | グランツクリニック 開院 |
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医療脱毛とエステ脱毛の併用は可能!
結論から言うと、医療脱毛とエステ脱毛の併用(掛け持ち)は可能です。
ただ、併用する場合は注意すべき点もいくつかあり、医療脱毛とエステ脱毛の違いについても十分に理解しておく必要があります。
医療脱毛とエステ脱毛の違い、併用(掛け持ち)する場合の注意点、メリットとデメリットについて詳しく解説します。
併用(掛け持ち)は可能だが毛周期には注意
医療脱毛とエステ脱毛の併用は可能ですが、毛周期の関係から施術期間を空ける必要があります。
毛周期とは、毛が生え変わるサイクルで、体毛は『成長期➡退行期➡休止期』を繰り返し毛が生え変わりますが、このうち、脱毛の効果を発揮するのは『成長期』の毛のみになります。
毛周期は部位によって異なり、一度施術すると1~3カ月の間隔が必要です。
同じ部位に同時期に施術をしても、毛周期のタイミングに合わせなければ意味がありません。
予約の際は前回の施術日を伝える
同じ部位を併用して施術する場合は、予約する際に必ず前回の施術日をスタッフに伝えましょう。
医療脱毛とエステ脱毛の併用、または、現在通っている所と違うクリニックやサロンとの併用なども、禁止されている訳ではありません。
他社で脱毛している事が知られて、スタッフから嫌な態度を取られたり、ペナルティが課せられるといった事もないので、併用する際は前回の施術日をきちんと伝え、同じ部位に同時期に施術することは避けましょう。
併用(掛け持ち)しても効果が上がる訳ではない
前述のように、脱毛は毛周期のタイミングに合わせて施術する必要があり、同じ部位を併用しても脱毛効果が上がる訳ではありません。
それどころか、肌への負担が大きくなり、肌トラブルを起こす可能性もあります。
そのため、併用するのであれば部位ごとに使い分けるのがオススメです。
併用は可能だがエステ脱毛は永久脱毛ではない
部位ごとに使い分けて計画的に行えば、医療脱毛とエステ脱毛を併用して脱毛効果を得ることは可能です。
ただ、エステ脱毛は、医療脱毛と違って永久脱毛ではありません。
もし『永久脱毛』を望んでいるなら、エステ脱毛との併用は意味がないので、医療脱毛だけに絞って施術を受けることをオススメします。
医療脱毛とエステ脱毛の特徴・違い
併用するなら、まずは、医療脱毛とエステ脱毛の違いについて理解しておくことが重要です。
以下の表に、それぞれの特徴や違いを分かりやすくまとめてみました。
医療脱毛とエステ脱毛のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
医療脱毛 | エステ脱毛 | |
---|---|---|
脱毛効果 | 永久脱毛 | 一時的な抑毛や減毛 |
脱毛機 | レーザー脱毛機 | 光(フラッシュ)脱毛機 |
脱毛方式 | レーザーによる強いパワーで照射 毛根・発毛組織を集中的に破壊 |
光による弱いパワーで照射 毛根・発毛組織にダメージを与える |
施術回数 | 5~8回前後 | 12~18回以上 |
期間 | 約1年~1年半 | 約2年~3年 |
費用 | 初期費用は高め ※トータルコストは安い |
初期費用は安め ※トータルコストは高くなる場合も |
施術者 | 資格のある医師・看護師 | 資格のないエステティシャン |
肌トラブル時の対応 | 対応可能 ※医師が診察、迅速で適切な処置が可能 |
対応不可 ※冷やすなどの対応のみ、施術後に皮膚科への受診が必要 |
痛み | 強め ※脱毛機、麻酔などにより軽減可能 |
弱め |
医療脱毛のメリット・デメリット
- 照射出力の強いレーザー脱毛機を使用するため脱毛効果が高い。
- 少ない回数・短い期間で脱毛が完了する。
- 毛を生やす元となる細胞を破壊するため永久脱毛が可能。
- 資格を持つ医師や看護師が施術するため安全。
- 万が一の肌トラブルにも、医師による迅速で適切な処置が可能。
- 脱毛効果が高い分痛みを強く感じる。
- エステ脱毛に比べて費用が高め。
エステ脱毛のメリット・デメリット
- 医療脱毛に比べて費用が安め。
- 全国各地に店舗数が多く、気軽に脱毛を始めることができる。
- 照射出力の弱い光脱毛機を使用するため、痛みは少ないが脱毛効果も低い。
- 毛を生やす元となる細胞にダメージを与えるのみで永久脱毛はできない。
- 効果を実感するまでに長い期間が必要。
- 医師や看護師は常駐していないため、肌トラブル時には皮膚科への受診が必要。
医療脱毛とエステ脱毛はどっちが良いか?
それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上でオススメは医療脱毛です。
医療脱毛は脱毛効果が高いので、短期間で効果を実感できる上に永久脱毛が可能です。
初期費用は高めですが永久脱毛ができるため、トータルコストとしてはエステ脱毛と変わらなくなる場合がほとんどです。
痛みに関しても、痛みの少ない脱毛機や麻酔の使用で軽減することが可能です。
ただ、「どうしても痛みが気になる」「安い費用で気軽に脱毛を始めたい」という方には、エステ脱毛がオススメです。
※医療脱毛とエステ脱毛の違いに関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
医療脱毛とエステ脱毛を併用する場合の注意点・メリット・デメリット
医療脱毛とエステ脱毛の違いについて理解して頂いたところで、続いては、併用する場合の注意点、メリットやデメリットについてご紹介します。
併用(掛け持ち)するメリット
上手くキャンペーンを利用すれば安く施術可能
脱毛サロンやクリニックによっては、通常よりお得に施術を受けられる割引キャンペーンなどを実施している場合があります。
両ワキ・顔・VIOなど部位ごとに行っていることが多いので、そのようなキャンペーンを上手く利用して併用すれば、トータルの脱毛費用を抑えることができます。
また、エステ脱毛から医療脱毛への乗り換え、他の店舗からの乗り換えなどの場合では、「乗り換え割」キャンペーンなどでお得に施術を受けられる所もあります。
痛みの強さによって使い分けが可能
脱毛する際の痛みの感じ方は、施術する部位によっても大きく違います。
基本的に、太くて濃い毛が密集している部位、皮膚が薄くなっている部位などは、痛みを強く感じやすい傾向にあります。
そのため、痛みに弱い方は、
- 痛みを感じやすい部位『顔・ワキ・VIO』➡エステ脱毛
- 痛みを感じにくい部位『顔・ワキ・VIO以外』➡医療脱毛
など、痛みの強さによって部位ごとに使い分けて併用するというのもひとつの方法です。
両方体験する事でその後の乗り換えの目安に
エステ脱毛では効果が低いからと、医療脱毛へ完全に乗り換えてしまうと、痛みが我慢できずに結局エステ脱毛に戻るというケースもあります。
まずは併用して、痛みや効果の違いを体験する事で、どちらが自分に合った脱毛方法なのかを判断することが可能です。
痛みの感じ方、費用と効果のバランスなどを見て、最終的にどちらかに絞るという選択も出来るでしょう。
併用(掛け持ち)するデメリットとリスク
スケジュール管理が面倒
どちらか一方だけに通っていれば、同時にいくつもの部位をまとめて施術することができ、次回の予約に関しても、サロンやクリニックに任せておけば、毛周期に合わせた日程調整を行ってくれるでしょう。
しかし、併用する場合は、日程がかぶらないように予約する、毛周期に合わせて施術間隔を空けるなど、自分でしっかりとスケジュール管理をする必要があります。
日程調整がうまくいかなくて予約が取れなかったり、予約していたのに行き忘れてしまったりすると、部位によって脱毛の完了時期が違ってきたり、予定より大幅に脱毛期間が延びてしまう場合もあります。
併用する分、時間や手間がかかるため、スケジュール管理が苦手な人や忙しい人には面倒に感じるでしょう。
料金が高くなる事も
脱毛料金は、基本的にいくつかの部位をセットで施術することで、安くなる場合が多くなっています。
特に全身脱毛のプランは、部位ごとの脱毛料金より割安になっている場合がほとんどです。
部位ごとに併用しながら全身を脱毛することも可能ですが、どちらかに絞って全身脱毛プランを契約するより、費用がかかってしまう可能性が高いでしょう。
肌トラブルが出た場合に相談しにくい
併用して施術を受けていると、万が一肌トラブルが起こった場合に、どちらの施術によるものなのか特定できない事があります。
はっきりと原因が分かっているなら適切な処置を受けることができますが、併用していると肌トラブルが出ても相談しにくい場合もあります。
併用(掛け持ち)する際の注意点
違った部位を併用する場合
医療脱毛とエステ脱毛では脱毛効果に違いがあるため、違った部位を併用すると、部位ごとに脱毛の進み具合に違いが出てしまいます。
例えば、医療脱毛でワキ、脱毛サロンでVIOを施術すると
- ワキ『医療脱毛』➡約5~6回で完了
- VIO『エステ脱毛』➡約12~14回で完了
このように、医療脱毛は脱毛効果が高いため早く脱毛が完了しますが、エステ脱毛は脱毛効果が低いため倍以上の期間を要します。
もし、目立つ部位だけ早く脱毛を完了したいという事なら、
- 目立つ部位『ワキ・足・腕など』➡医療脱毛
- 目立たない部位『VIOなど』➡エステ脱毛
というように併用すると良いでしょう。
ただ、脱毛完了時期に1年以上の差が出る場合もあります。
同じ部位を併用する場合
同じ部位を併用する場合は、施術を受けるタイミングに注意が必要です。
脱毛効果を得るためには、毛周期に合わせて施術を受ける必要がありますが、脱毛機の違いによって毛周期も変わってくる場合があり、十分な効果を得られない可能性もあります。
スケジュール管理が難しい上に、予約する際には前回の施術に関しての説明も必要になってきます。
また、同じ部位を併用すると、どちらの施術で効果があったのかが分かりにくく、医療脱毛とエステ脱毛の違いを比較する事も出来ません。
医療脱毛とエステ脱毛の併用に関するQ&A
最後に、『医療脱毛とエステ脱毛の併用』に関して、よくある質問を以下にまとめました。
併用(掛け持ち)するとバレる?
同じ部位を併用する場合は、前回の施術を伝える必要があるためバレます。
ただ、バレたからと言ってペナルティが発生したり、嫌な態度を取られるといった心配はありません。
期間はどれぐらい空ける必要がある?
一般的には1カ月~3カ月の施術間隔が必要とされていますが、施術する部位によっても異なります。
また、脱毛機の違いや施術店の見解によっても違いが出てきますので、両方の施術店で、併用している旨を伝え相談するのが確実です。
同じ部位を併用しても肌に問題ないですか?
毛周期のタイミングに合わせずに施術すると、効果が得られない上に、肌に刺激を与えるだけになってしまいます。
そのため、施術間隔を空けずに短期間で同じ部位を併用する事は、肌への負担が大きくなりトラブルの原因になります。
また、部位ごとに分けて併用する場合でも、施術部位が近い場合は、照射する範囲が重複して肌への負担が大きくなる可能性もあるので注意が必要です。
同じ部位を併用すると効果は上がりますか?
同じ部位を併用しても脱毛効果は上がりません。
毛周期に合わせた適切なタイミングで施術しなければ、効果が上がるどころか、効果が低くなってしまう場合もあります。
例えば、以下のようなケースでは、医療脱毛の高い効果を十分に得られない可能性があります。
エステ脱毛と医療脱毛を交互に受けた場合
『エステ脱毛で施術』 → 毛根がダメージを受け、一時的に毛が無くなる・毛が細くなる
⇩
『医療脱毛で施術』 → 毛が無い・毛が細いため、レーザーによる高い脱毛効果が得られない
⇩
※エステ脱毛で一時的に減毛・抑毛されていた毛根から再び毛が再生される
上記のように、エステ脱毛で先に毛根にダメージを与えてしまうと、医療レーザー脱毛の効果が低くなってしまう事があります。
医療レーザー脱毛のみで施術を受ける方が、効率良く、高い脱毛効果を得ることが出来ます。
今回は【医療脱毛とエステ脱毛の併用】は可能か?について詳しくまとめてきました。
医療脱毛とエステ脱毛を併用することは可能ですが、デメリットやリスクが多い事もお分かり頂けたのではないでしょうか。
今現在クリニックやサロンに通っていて、まだ回数が残っているなら併用しながら消化するのも良いでしょう。
ただ、併用しても効果が上がる訳ではなく、費用が高くつく可能性も高いため、どちらかに絞る方がメリットは大きいと言えます。
※今回の記事中で紹介している効果に関しては個人差がございます。ご理解の上ご参考までにお願いいたします。
医療メンズ脱毛について
医療メンズ脱毛について詳しくご説明しております。
カミソリ負けを繰り返している方や、背中や首、うなじ、お尻周りなど自己処理の難しい部位にお悩みの方に最適な施術です。